連載・第4回

石谷バリスタ

コーヒーコラム

Coffee Column

連載第4回
2019年度 ジャパンバリスタチャンピオンシップ優勝!
SCAJ2019で開催された「ジャパンバリスタチャンピオンシップ(JBC)」にて
2017年に続き見事2回目の優勝を果たされた石谷貴之バリスタ!
今回の優勝を振り返っての感想や、2020年5月*にオーストラリア・メルボルンで開催される世界大会(WBC)に向けての意気込みなどをお伺いしました!
*2020年11月に開催延期となりました。

まずは2度目のJBC優勝、本当におめでとうございます!石谷さんは2007年に初めて大会に参加されていますが、最初に大会に参加されたきっかけは何だったんでしょうか?

ありがとうございます!そうですね。初めて大会に参加したときは、自分の技術がどれぐらいにいるのかというのを知りたいっていう純粋な興味からでした。特に何か目標があったというよりは、腕試しという感じで。初めて競技をやったときは緊張もありましたけど、楽しかったなと思いましたね。

そもそもコーヒーの世界に入られたきっかけは、やはりコーヒーに興味があったからですか?

いえ、もともとコーヒーに興味はなかったんです。コーヒー自体飲めなかったので(笑)

でも、作ってみたら作ることが面白かったり、おいしくなるためにはどうしたらいいのかな?と考えることが好きだったので、そこからコーヒーにのめりこんだという感じですね。

以前働いていたところでコーヒーを淹れるポジションの先輩が辞めて、たまたま自分がそこのポジションになって…今思えばラッキーでしたね。

2012年から8年連続ファイナリスト(決勝進出者)でいらっしゃいますが、ずっとトップバリスタであり続けるために心掛けていることを教えていただけますか?

やっぱり、「現場に立つ」ことが大事だと思います。僕は2012年にフリーになってから今でも、月に数回はお店に立ってお客様にコーヒーを淹れるということを続けていて、それが大会に直結するかはわからないですけど「お客様に直接向き合ってちゃんとコーヒーを淹れる」ということは、僕がずっと大事にしていることですね。

お店にいると予期しないことや想像してないこともたくさん起きるので、リスクマネジメントも自然と身に付いてくるのかなと思います。そうすると競技中に何かアクシデントが起きても対処できるんですよね。だからお店に立つということは、本当に大事ですね。

今はコーヒースタンドが増えていて、お客様と対面はするけどコーヒーを手渡すだけということも多いですよね。でも僕がJBCに出はじめたころは、僕だけじゃなく他の競技参加者たちも皆お店で実際にホールに出てサービスして…というところから始めて、ちゃんとした「サービス業」を勉強していた時代だったので、その経験はとても大きかったなと感じています。実際に大会ではジャッジ(審査員)をお客様に見立てて競技するというのがルールなんですが、フルサービスのお店での経験は、例えば競技中の臨機応変さといった部分にも影響してくるのかなと思います。

今回の優勝の一番の原動力は何だったと思われますか?

まず、今年もう1回チャレンジしようと決めたのは、海外のバリスタたちの声が大きかったなと思います。今年の世界大会(2019年4月ボストンで開催)を見に行ったときに、前回一緒に戦ったメンバーや知り合った方が会場にたくさんいて、皆が口々に「来年はどうするんだ?」と聞いてくれたんですね。それがすごくうれしくて、もう1回チャレンジしようと決めました。

1回目のJBC優勝(2017年)のときもそうですけど、周りの人たちのサポートが今年もやっぱり大きかったですね。自分も周りに頼れる部分はちゃんと頼って、力を合わせて取り組んだ結果だと思っています。

会社とかだと、例えば練習のときもこの役は誰々、あの役をやる人は誰々で…というのがあると思うんですけど、僕はフリーでやっているのでそういう感じではなくて(笑)だけどそういうときに力になってくれる人たちが周りにたくさんいてくれて、テイスティングやプレゼンを一緒にやったり色々情報を調べてくれたり。そしてもちろんマシンメーカーさんやロースターさんなど、本当にたくさんの人の支えで…という感じですね。

そして確実に「優勝」という目標を達成されるというのは、本当にすばらしいなと思います!

ありがとうございます!

チャレンジするからにはもちろん優勝したいというのはあるんですけど、競技会の場に身を置くことでまた違った刺激を受けたりもするんですよね。

それから優勝したときのスピーチでも言ったんですが、若い人たちにもっと出てほしいっていうのがあって。会社とかに入っていなくても出れるし結果も残せるっていうのを見せたくて、大会に出ているっていうのもありますね。

僕が大会に出始めたころは競技人口も多かったんですが、だんだんと減ってきているのは事実で。若い子たちの中には、どこどこの会社に入っていないと決勝に残れないって思っている人も多いんですよね。実際そんなことはないんですけど、残る会社はそこに力を入れて取り組んで投資もしているので当然といえば当然なんですが、それだけであきらめちゃうのはちょっともったいないかなと。だから、「まずはチャレンジしてみる」っていうことを少しでも示せたらうれしいなと思っています。

実際これはご本人しかわからないと思うんですが…結果発表を待つ間ってどんなお気持ちなんでしょうか?

そうですね、あのときは、、、一番いやですよね(笑)性格上プレッシャーはあまり感じたりはしないんですが、たぶん蓄積はされてたんでしょうね、終わった時の疲れ具合からすると(笑)

評価されるのを待つ間ってたしかにキツいし体にはよくないですけど、でも結構やめられなくなるんです(笑)1回目の優勝のときとはまたちょっと違うんですが、今回は結果発表が終わってホッとしたっていうのがありましたね。

プレゼンの中で「オートメーション化(自動化)とバリスタの存在意義」という点に触れられていましたが、石谷さんからご覧になって自動化の一番のメリットって何でしょうか?

やっぱり「全自動によるクオリティーの安定性」が一番ですね。

誰がやってもハイクオリティーなものが出せる、というのがオートメーション化の最大のメリットだと思うので、たとえば複数店舗を展開して沢山のスタッフを抱えるチェーン店などにどんどん使ってもらって、全自動のメリットを感じてほしいなと思います。

自動化が普及するということは決してバリスタが不要になるということではなく、そのぶん接客やサービス向上、新メニュー開発といった人間にしかできないもっとクリエイティブなことに注力出来るようになるので、マシンとバリスタがうまく共存していけるのではないかなと思っています。

全自動マシンの中でも、エバシスならではのおすすめポイントを教えていただけますか?

これは僕が初めてエバシスを触らせてもらった時から感じていることですが、まずはフォームミルクの安定性ですね。すごくいいクオリティーのミルクを出せるマシンなので、それはひとつ大きなメリットです。

それから、今はコーヒー自体が多様化してる時代ですが、どんなコーヒーでもそのコーヒーのいい部分をちゃんと引き出せるのがエバシスかなと思います。たとえば近年多くなってきたスペシャルティコーヒーは、今までの全自動マシンだとそこまで風味を出すことは難しかったんですが、エバシスだとしっかり風味を出せるので、コーヒーが多様化・進化している時代において使う意味がすごくあるマシンだと思います。

深煎りのコーヒーはおいしさのレンジが広いんですけど、風味をしっかり出したい浅煎りのコーヒーの方が僕たちがセミオートで抽出していても難しいんですね。おいしさのレンジが狭いので、そこをピンポイントで出すのは難しい。そのあたりを踏まえても、実際に展示会場などで試してもらったバリスタたちの評価も高いですし、エバシスが他の全自動マシンとは全然違うところかなと思います。

最後に、世界大会(2020年5月にメルボルンで開催予定)への意気込みをお聞かせください!

そうですね。やっぱり準備がすべてなので、万全の準備をして、しっかりと世界大会でいい結果を持ち帰れるようにして、もう大会は出ない!と言いたいですね(笑)そして来年からはJBCにチャレンジする若い子たちを育てていく、という風になるといいかなと思っています。

 

石谷さん、ありがとうございました!世界大会でのご活躍を楽しみにしています!!

エバシス・ブランドアンバサダー
石谷 貴之 Taka Ishitani
2012年より独立しフリーランスで活動を開始する。2017・2019年ジャパンバリスタチャンピオンシップ優勝、2009・2012・2015・2018年準優勝。Coffee Fest Latte Art世界選手権の審査員に抜擢される。主にバリスタのトレーニングからスタッフ育成、店舗の立ち上げやオペレーションなど、幅広いコーヒーのコンサルティングを行っている。
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